金箔打紙製法について

ひよりのあぶらとり紙は、金箔打紙製法の認定印を取得しています。

金箔打紙製法というのは、文字通り金箔を製造する機械で作られる製法です。あの薄い金箔を製造するのに、直接金箔を打ち延ばすことはできません。だから、1枚、1枚を紙で挟んで紙の上から打ち延ばすことにしました。

でも、金箔というピュアな素材は、普通の紙で挟むと、反応をしてしまいます。だから、素材にこだわった特殊な和紙が選定されました。その厳選された和紙を使って、職人の技と勘をたよりに、丁寧に打ち上げていきます。何度も、何度も職人の手で真心を込めて打ち上げていきます。

その工程は十数工程にもおよびその間に金箔は薄く薄く仕上げられます。その紙には、金箔の品質を阻害する抜群の脂分の吸収が求められます。そして、その素性を持った和紙が、繊維を丹念に丹念に、打ち延ばされます。そうして、この紙は、世にはない抜群の吸脂力を持ち合わせた紙へと変身を遂げるのです。それが、舞妓さんたちが いにしえ より愛用したふるや紙の原型となりました。

その金箔を作る機械で、同じ箔職人が真心を込めて作ったものを、金箔打紙製法と呼びます。

ひよりのあぶらとり紙は、その金箔打紙製法の認定印を取得しています。

石川県箔商工業協同組合の定める
【金箔打紙製法-あぶらとり紙】の定義及び製法

箔職人が、金箔打ちの技術と勘をもって

  • (1)金、銀及び諸箔を製造できる箔打ち機械で【あぶらとり紙】原紙を、丹念に打ち叩き仕上げた【あぶらとり紙】である。
  • (2)仕上がった【あぶらとり紙】は、原紙の状態より紙の繊維が、尚一層叩き潰され、箔打ち機械で紙打ちされた風合いのある状態であること。

【解説】

  • ・ただ単に、上下する紙打ち機械で製造した【あぶらとり紙】は、上記(1)を満たさない為、【金箔打紙製法】とは認めない。
  • ・箔打ち機械で紙打ちした【あぶらとり紙】であっても、(2)の条件を満たすためには、相当数の紙打ちの作業時間を必要とする。従って、形式的に箔打ち機械で、紙打ちした程度では【金箔打紙製法】とは認めない。

伝統の金箔打ち

毎分800回を打つ伝統の金箔打ちは以下のような細かな工程を経て行われ、これらの大部分を職人の勘による手作業が占めています。

  1. 金合わせ
  2. 述金
  3. 澄打ち仕込み
  4. 澄打ち
  5. 仕立て
  6. 箔打ち仕込み
  7. 引入れ
  8. 打ち前
  9. あぶらとり紙